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【日曜講座 少子高齢時代】出生数100万割れ 戦略的な人材育成が必要 論説委員・河合雅司

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【日曜講座 少子高齢時代】
出生数100万割れ 戦略的な人材育成が必要 論説委員・河合雅司

止まらぬ少子化の流れ

 日本の少子化が深刻さを増してきた。厚生労働省の推計では2016年の年間出生数が98万1千人にとどまり、ついに100万人の大台を割り込む見通しとなった。

 多くの日本人が少子化を強く意識するようになったのは、前年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に出産する子供の推計値)が丙午(ひのえうま)の年を下回ったことが分かった1990年。いわゆる「1・57ショック」であった。今回の「ミリオン・ショック」も危機を再認識させる機会となるだろう。

 だが、真に懸念すべきは100万人割れではなく、その後も出生数減少の流れが止まらないことである。国立社会保障・人口問題研究所によれば40年後には50万人にも届かず、100年も待たずして25万人を割り込むという。

 最大の要因は、これまでの少子化の影響で「将来の母親」となる女性の数が減っていくことにある。仮に今後、ベビーブームが到来したとしても、簡単には出生数の増加とはならない。そもそも成熟国家となった日本が「多産社会」に戻ること自体が考えづらい。

 それは過去のデータが証明している。2005年と2015年を比較しよう。合計特殊出生率は過去最低の1・26が1・45にまで回復したが、年間出生数を見れば106万2530人から100万5677人へと、5万6853人も減っている。

 こうした流れはさらに加速しそうだ。総務省の推計によれば、25~39歳の女性は2035年には現在の4分の3ほど、2060年には半減するという。少子化がさらなる少子化を呼び起こす悪循環である。出生数の減少に歯止めがかかるには相当長い歳月を要するということだ。

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