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【電通女性社員過労自殺】
高橋まつりさんの悲痛な叫びを世に問うた川人博弁護士講演録(上)「電通鬼十則は即時消すべき」
「私が強調するのは、これは実態の氷山の一角だということです。警察庁が1980年からとっている自殺統計では、原因動機分類では勤務問題というところがあります。この勤務問題が原因の自殺は最近でいいますと、(毎年)2000件超えています」
「殺人事件ではない場合も警察が分類しています。集計して内閣府から発表されています。毎年2000件以上の人が仕事が動機とされています。政府が公式に労災認定しているのは90件くらいなので、自殺に関しては4・3%。一部で一角です。一番大きな原因はご遺族が労災認定をしないことです。世間体、会社のプレッシャーなどいろいろな状況の中で権利を行使しない」
《警察庁の2015年の統計によると、勤務問題が原因の自殺が2159件起きている。厚労省の同年の統計によると、精神障害による自殺の労災申請件数は199件で、そのうちの93件が労災として認定された。厚労省が労災保険の適用を認めたのは警察庁の発表件数2159件のうちの93件で、約4・3%になる》
「警察統計では1日約6人が勤務問題が原因、動機で死亡しています。この数字は海外メディアでも驚かれています。仕事に関連する自殺が多いという問題について何とか変えていかなければなりません」