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【大内清の中東見聞録】シリア内戦 父の影追うアサド大統領、徹底抗戦の反体制派

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【大内清の中東見聞録】
シリア内戦 父の影追うアサド大統領、徹底抗戦の反体制派

10月14日、ロシアメディアの取材に応じるバッシャール・アサド大統領=SANA提供(ロイター) 10月14日、ロシアメディアの取材に応じるバッシャール・アサド大統領=SANA提供(ロイター)

 政権軍やその後ろ盾であるロシアは11月15日、反体制派が掌握するアレッポ東部への大規模攻勢を再開し、すでにその約3分の1を奪還したとされる。このタイミングでの作戦発動には、反体制派を支援してきた米国がトランプ次期政権への移行期にある間に、戦果を積み重ねておきたいとの計算もあるだろう。

 古くから交易の中心として栄えたアレッポは、シリア随一の商業都市だ。内戦以前の人口は500万人超と、約170万人の首都ダマスカスを大きく上回る。

 政権側がアレッポを完全に奪還すれば、イスラム教シーア派の一派でアサド大統領一族ら政権中枢が属するアラウィ派の地盤である西部ラタキアなどの地中海沿岸地域に加え、南部に位置するダマスカスからホムスなどを経てアレッポに至るシリアの主要部分を回復することになり、反体制派にとっては大打撃となる。アレッポはシリア内戦の“天王山”といっていい。

 ただ、アレッポの反体制派には、国際テロ組織アルカーイダに近いヌスラ戦線(表向きはアルカーイダとの断絶を表明し「シリア征服戦線」と改称)をはじめとする戦闘力の高いジハード(聖戦)主義勢力が残存しており、徹底抗戦の構えを崩していない。政権側が「ハーフェズ流」を基本戦略とし、ロシアが「ヌスラなどのテロリストを掃討する」との名目で政権支援を継続している以上、反体制派地域にとどまっている市民や市街地に大きな被害が出続けることは避けられない状況だ。

 「もしヌスラがアレッポからの名誉の撤退を決断するなら、(安全の保証のために)私自身が同行してもいい」

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