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【高論卓説】忘れてはならない信託業務の根幹 薄利でも顧客本位で本業推進を

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【高論卓説】
忘れてはならない信託業務の根幹 薄利でも顧客本位で本業推進を

窓口でパンフレットを使って個人型確定拠出年金について説明するりそな銀行の行員=東京都内(永田岳彦撮影) 窓口でパンフレットを使って個人型確定拠出年金について説明するりそな銀行の行員=東京都内(永田岳彦撮影)

 金融庁が10月21日に公表した「2015事務年度 金融行政方針」を詳読した。先に公表した「同 金融レポート」と対をなすもので昨年度から公表しているという。金融レポートはA4判123ページ、金融行政方針はA4判39ページにわたる力作だ。作成に当たった事務方は、「いずれも上司から何回も書き直しを命じられた」と振り返る。それだけ金融庁の強い思いがにじむ内容となっている。

 金融行政方針には、「顧客との共通価値の創造」「日本型金融排除」「形式から実質へ」「過去から未来へ」「部分から全体へ」といった重要なキーワードが盛り込まれている。それぞれ重い意味を含んでいるが、なかでも注目されるのは「顧客本位の業務運営(フィデューシャリー・デューティー)」が強く打ち出されていることである。

 フィデューシャリー・デューティーは、金融のみならず医者や弁護士など顧客に対し責任ある説明義務が伴う職種に共通した概念だが、金融の世界では「受託者責任」と訳される。その「受託者責任」を最も重要なテーゼとして守ってきたのは信託銀行にほかならない。まさに「信じて」「託する」という信託の根幹にかかわる問題だからだ。

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