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【かながわ秘話】華頂宮、東伏見宮…旧宮家ゆかりの邸宅、神奈川に点在 皇室と深い縁で結ばれてきた地域史

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【かながわ秘話】
華頂宮、東伏見宮…旧宮家ゆかりの邸宅、神奈川に点在 皇室と深い縁で結ばれてきた地域史

鎌倉市が管理する「旧華頂宮邸」=同市浄明寺(鎌倉情報館提供) 鎌倉市が管理する「旧華頂宮邸」=同市浄明寺(鎌倉情報館提供)

 先の大戦後、連合国軍総司令部(GHQ)の方針によって皇籍を離脱することとなった11宮家など旧宮家ゆかりの由緒ある建造物が、神奈川県下にはいまも点在する。昭和天皇が海洋生物研究の拠点として度々滞在し、天皇、皇后両陛下も毎年、静養のために訪れられる葉山御用邸(葉山町)を筆頭に、皇室とは深い縁で結ばれてきた「神奈川」の地域史を、改めて振り返る。

 鎌倉市浄明寺に、「旧華頂宮邸」という“通称”の建物がある。華頂宮家は大政奉還後の慶応4(1868)年に伏見宮邦家親王の第12王子、博経親王が創設。第4代当主となった伏見宮博恭(ひろやす)王の第2王子、博忠王が大正13(1924)年に亡くなると、子供がいなかったために断絶した。

 伏見宮博恭王の第3王子で華頂宮博忠王の弟、博信王は15年12月に皇籍を離脱。「華頂侯爵家」を創設し、旧華頂宮家の祭祀(さいし)を承継した。

 この華頂博信侯爵が別邸としたのが昭和4年に完成した「旧華頂宮邸」。厳密には旧宮邸ではなく、旧侯爵邸というわけだ。

 ドラマの舞台に

 実はこの通称「旧華頂宮邸」は、現在放映中のテレビドラマ「IQ246~華麗なる事件簿~」で、主人公が住む邸宅という設定になっている。

 建物は、平成8年5月に鎌倉市が取得。春と秋の年に2回(2日ずつ計4日間)、建物内部を公開している。次回は29年4月8、9日の両日、午前10時から午後4時まで公開される予定だ。

 また、箱根町強羅の「強羅温泉」には、閑院宮家の別邸として利用されていた建物が現存する。

 戦前、陸軍参謀総長を務めた閑院宮載仁(ことひと)親王が、夏の避暑用に、旧三菱財閥初代総帥、岩崎弥太郎の息子、岩崎康弥が所有していた土地を譲り受け、昭和5年に別邸を建設。閑院宮家の当主を継いだ春仁王は戦後、皇籍を離脱し、この強羅の土地・建物を旅館「強羅花壇」の創業者の手に委ねた。

 平成元年には、明治~昭和の洋館に詳しい建築家の藤森照信氏の手によって居住棟が復元され、「旧閑院宮別邸」の歴史ある洋館は、強羅花壇併設のレストラン「懐石料理 花壇」として再生された。

 洋館は、復元の際にも大きな改修が施されていないことから、昭和初期の趣を存分にいまに伝える。

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