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【月刊正論12月号】南洋の親日国パラオ、ミクロネシアにも中国の触手が… 笹川平和財団・早川理恵子

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【月刊正論12月号】
南洋の親日国パラオ、ミクロネシアにも中国の触手が… 笹川平和財団・早川理恵子

水産庁取締船が発見したパラオEEZ内の違法操業(水産庁提供) 水産庁取締船が発見したパラオEEZ内の違法操業(水産庁提供)

※この記事は、月刊「正論12月号」から転載しました。ご購入はこちらへ。

キーティング司令官の懸念 

 2008年3月米太平洋軍のティモシー・キーティング司令官が上院軍事委員会で、中国高官から太平洋分割管理案を提案された事を明かした。キーティング司令官は冗談と受け止めつつも中国が影響下に置く地域を拡大したいと望んでいることは明らかであると論評した。  

 このニュースに日本財団笹川陽平会長が反応した。同年5月、産経新聞の正論欄に「太平洋島嶼国との共同体を」とのタイトルで中国の太平洋島嶼国に対する関心の高さを改めて指摘し、日本が積極的に太平洋島嶼国の海洋管理を支援するよう提案したのだ。

 ミクロネシアの海の平和と安全を守ることは、日本にとっても極めて重要な問題である。しかし、この問題に対する一般の関心はまだそれほど高くない。

 今ミクロネシアの広大な海洋を誰が守っているのか?冷戦時代は米軍艦船だった。沖合に数隻で浮かんで睨みを利かせる。これで海の秩序を守っていた。ところがそれが今どうなっているか。冷戦終結と共に米艦船は一気に姿を消してしまったのだ。その結果、広大な海洋は今、越境犯罪の巣窟となっている。漁船は人身売買や麻薬密輸、マネーロンダリングに関わっている。かつて米国の安全保障としてのシーレーンだった海域が今や越境犯罪のシーレーンと化している。とりわけ、懸念されているのがキーティング司令官が警告した「中国の海洋進出」である。

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