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【スポーツ異聞】テニス選手に「棄権」が多いのはなぜか? 賞金よりポイント獲得を重視するあまり…

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【スポーツ異聞】
テニス選手に「棄権」が多いのはなぜか? 賞金よりポイント獲得を重視するあまり…

「ジョコビッチ相手に2セットダウンから逆転は不可能」。全米オープンのジョコビッチ戦で治療を受けるツォンガ。この後、準々決勝を棄権した(ロイター) 「ジョコビッチ相手に2セットダウンから逆転は不可能」。全米オープンのジョコビッチ戦で治療を受けるツォンガ。この後、準々決勝を棄権した(ロイター)

 テニスの四大大会最終戦、全米オープンで、準優勝のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が相手の棄権によって次々と勝ち上がるという前代未聞の現象が話題になった。なぜ、ジョコビッチの対戦相手ばかりが棄権だったのか。準々決勝で棄権したジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)は「ジョコビッチ相手に2セットダウンから挽回するのは不可能」と言った。トップ選手にとって棄権は敗戦と同等扱い。選手の生命線である「ポイント」を意識する中、敗戦濃厚となった時点で無駄な抵抗をせずに白旗を上げるのはある意味、賢明な選択といえる。世界中を遠征する選手は「渡り鳥」のようで、ゆっくり羽を休める暇もない。

「ポイント」にがんじがらめ

 英国発祥のテニスは他の球技に比べてルールやマナーが厳格だ。それだけではない。ツアーを転戦する選手はポイントに縛られている。その有効期間はわずか1年と短い。故障で1年以上、戦列を離れれば、ポイントを失い、ランキングはジェットコースターのように落ちていく。選挙の「惜敗率」のような考え方がランキングに反映されるわけでもなく、フルセットの末の惜しい敗退もストレート負けと同等に扱われるのである。

 例えば、全豪、全仏、ウィンブルドン、全米代表される四大大会の優勝ポイントが2000、その下のマスターズが1000。さらにその下のATPツアーは500、250とポイントの「ヒエラルキー」が歴然としている。換言すれば、500ポイントの大会は四大大会の4分の1ほどの価値しかない。

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