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【検証・文革半世紀 第3部(6)】青春捧げた農村、2000万人辛酸 安い年金、都会で暮らせず

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【検証・文革半世紀 第3部(6)】
青春捧げた農村、2000万人辛酸 安い年金、都会で暮らせず

チャン・イーモウ(張芸謀)監督(野村成次撮影) チャン・イーモウ(張芸謀)監督(野村成次撮影)

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 文革中、都市の若者を農村部に送り込むことは「上山下郷運動」(山村や田舎に行く運動)と名付けられた。当時の最高指導者、毛沢東が1968年末から推進した政治運動の一つで、15~20歳前後の若者のほとんどが対象となった。

 全国に広がり、制御不能になりつつあった紅衛兵運動を終結させ、都市部で深刻化する失業問題を緩和する目的だったといわれた。

 中国当局の統計によれば、68年から78年までの約10年間で、約2000万人の若者が農村や辺境の地に送られた。多くは熱狂的に応じたが、慣れない農作業と過酷な生活環境の中で、やがて大きな失望に襲われる。栄養失調による死者のほか、自ら死を選んだ者も少なくない。

 毛の死去から2年後の78年10月、上山下郷運動はようやく終了した。青年たちは次々と都市部に戻ったが、高等教育を受けていないため、就職などで辛酸をなめ続けた。

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 農村部での経験をバネに大きな実績を残した人もいる。著名映画監督の張芸謀(チャン・イーモウ)は陝西省の農村で、ノーベル平和賞を受賞した民主化活動家、劉暁波は吉林省の農村で、それぞれ4年間労働した経験を持つ。

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