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【検証・文革半世紀 第3部(3)】奇跡にしがみつく陳情者 指導者が政治利用、解決率はわずか0・1%

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【検証・文革半世紀 第3部(3)】
奇跡にしがみつく陳情者 指導者が政治利用、解決率はわずか0・1%

 豪雨が続いた中国河北省●(「研」のつくりにおおざと)台(けいたい)市近くの七里河で7月20日未明、堤防が決壊し、大賢村など複数の村が洪水にのまれた。20人以上の死者、行方不明者を出す惨事となった。

 地元政府は救助のために消防隊員や警察官らを大量動員する一方、高速道路を閉鎖した。その周辺では警察隊と被災者がにらみ合う場面もあった。被災者が北京に「陳情」に行くのを阻止する目的だったとの見方が広がった。

 中国では大きな事件や事故が起きると、似たような光景によく出くわす。地方指導者が自らへの責任追及をかわすために上級政府への被災者の直訴を阻むのだ。災害対応より被害実態の隠蔽を優先するケースさえあるといわれる。

 陳情者たちは今回、北京に行けなかったが、後に洪水で亡くなった子供の遺体の写真がインターネット上に出回ったため、「死傷者はいなかった」という当局の当初の発表が虚偽だと判明、複数の担当幹部が停職処分となった。

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 中国では行政への不満や冤罪(えんざい)などを晴らすには、陳情しかないと多数の民衆が考えているようだ。指導者もまれに、そんな思いに応える演出を行うことがある。こうした風潮は文化大革命(文革)中の出来事に起因するといわれる。

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