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【スポーツ異聞】「道具」を大切にしなくても一流になれるか? イチローにあってジョコビッチにないもの

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【スポーツ異聞】
「道具」を大切にしなくても一流になれるか? イチローにあってジョコビッチにないもの

四球を選ぶイチロー。一塁に走る前にバットを地面に置くのがイチローの「流儀」である(AP) 四球を選ぶイチロー。一塁に走る前にバットを地面に置くのがイチローの「流儀」である(AP)

 史上30人目のメジャー通算3000安打を達成したイチローは「道具」を心底、大切にする大リーガーである。野球の本場・米国でもその姿勢は尊敬の眼差しでみられている。「野球の上達には、道具を大切にすることが近道」。日米を代表する大打者・イチローの忠告とは裏腹に、感情の高ぶりを抑えきれずに道具を粗末に扱うトップアスリートもいる。皮肉なことに、道具を大切にしなくても世界の頂点に立つことは可能である。イチローの道具論は果たして偏狭な精神論なのか?

 ■怒りはなぜか道具に向かう

 野球やテニス、ゴルフといった球技には、ボールを操る道具がある。勝負を分ける“分身”のような存在だが、道具とのかかわりは選手ごとに異なる。

 男子テニス界で何年にもわたって世界1位を維持するノバク・ジョコビッチ(セルビア)は冷静沈着な風貌には似合わず、感情の起伏が激しい。王者らしからぬ自らの凡ミスに苛立ち、ラケットを放り投げ、ときに地面にたたきつけて破壊する。何の罪もないボールボーイに険しい態度で接することもある。ファンもジョコビッチの傍若無人ともいえる行為を受け入れているのか、執拗なブーイングは起きない。

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