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【野口裕之の軍事情勢】中国・王毅外相がカナダ女性記者に放った「傲慢」発言に世界が戦慄した 次に警戒すべきは南シナ海「観光」開発だ!

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【野口裕之の軍事情勢】
中国・王毅外相がカナダ女性記者に放った「傲慢」発言に世界が戦慄した 次に警戒すべきは南シナ海「観光」開発だ!

西沙(英語名パラセル)諸島の位置 西沙(英語名パラセル)諸島の位置

ヒトラーの「東方生存圏」を学習する中国

 2014年の小欄は、「観光クルーズ」を、少しずつ現状を切り崩し、既成事実の積み重ねで戦略環境を有利に導く《サラミ・スライス戦術》の一環だと記した。確かにクルーズは、サラミ・スライス戦術の『最新型』ではあるが、戦術自体は1954年、中印国境=カシミール地方の高原奪取でも使われた。中国人を牧草地に段階的に入植させ、徐々にインド人牧場主を駆逐。10年近く繰り返し、九州並みの広さを持つ高原をかすめ取った。

 まともな国は、国内外の法律・慣習や歴史によって《地理的国境》を定める。しかし、中国の場合、欲しい所が領域となる。《戦略的国境》と呼ばれる独善的概念で軍事・経済力が拡大する限り、戦略的国境も膨張し続ける。ドイツ総統アドルフ・ヒトラー(1889~1945年)が唱えた《東方生存権》の“理屈”と同じだ。いわく-

 《民族の発展・存続には人口増が不可欠。生活圏拡張=領土拡大闘争は食糧/生活基盤/資源獲得闘争である》

 一方で、サラミ・スライス戦術に変化の兆しがみられる。三沙市をはじめ3諸島で展開中の軍事膨張が大胆に成り、治安当局の武装公船投射を繰り返す尖閣諸島(沖縄県石垣市)の接続水域に、中国が軍艦を初めて侵入した現状などに照らすと、サラミ・スライス戦術と強硬策を併用してきたと考えられる。

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