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【薬価危機-迫られる選択(2)】国と製薬会社、高額薬めぐる攻防 引き下げルール化に米業界反発「1日延命 いくら払えるか」

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【薬価危機-迫られる選択(2)】
国と製薬会社、高額薬めぐる攻防 引き下げルール化に米業界反発「1日延命 いくら払えるか」

 「企業の立場は理解するが、国民皆保険を維持する仕組みとして、のみ込んでほしい」

 平成28年度予算案の編成を目前にした昨年末、処方薬や治療の価格を決める国の会議(中央社会保険医療協議会=中医協・薬価専門部会)で、売れすぎた薬の価格を引き下げるルールが決まった。

 効果も高いが、膨大な開発コストを回収するために薬の価格も超高額化。このまま放置すれば、財政が逼迫(ひっぱく)するなか、国民に安い費用で医療を提供する「皆保険」は立ちゆかなくなる。

 薬価をめぐる国と製薬会社の攻防は激しさを増したが、国と委員らは「皆保険の維持」を大義名分に、高額薬の価格引き下げを迫った。業界側は抵抗したが、国側の危機感に押され、「皆保険に影響を与えかねない品目に限定してほしい」と渋々容認した。

 新ルールは4月、適用された。販売額が当初予想を一定以上上回り、年に1千億円超売れた薬が対象で、該当したのは4品目。価格引き下げによって28年度に約280億円の国費が節約され、医療費全体の削減効果は1千億円以上だ。

 対象品目には米国の製薬会社が開発したC型慢性肝炎の治療薬「ソバルディ」と「ハーボニー」が含まれていた。米国の業界は今も激しく反発する。

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