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【複眼ジャーナル@NYC】刑務所内に大学出現!すでに700人が卒業 再犯率引き下げに大きな効果 普及へ法改正の機運高まる

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【複眼ジャーナル@NYC】
刑務所内に大学出現!すでに700人が卒業 再犯率引き下げに大きな効果 普及へ法改正の機運高まる

刑務所を視察するオバマ米大統領(中央)。受刑者の習慣費用は全米規模での問題だ=10月6日、米オクラホマ州(ロイター)

 鉄条網を張った入り口をくぐって左に折れると、色あせた赤レンガの「13号棟」に突き当たる。館内の壁には赤いペンキで「バード大学」と書かれていた。

 13号棟には講義室、図書館、コンピューター室がそろっている。講義室では、緑色の制服に身を包んだ男性らが神妙な顔つきで、先生の話を聞いていた。この日の授業は、ダーウィンの進化論だ。

 マンハッタンから北へ100キロ。1600人の受刑者を収監するフィッシュキル刑務所で見た光景だ。

 ニューヨーク州には刑務所が70以上あるが、ここは異色だ。同州にあるバード大学の受刑者向け課程「バード・プリズン・イニシアチブ(BPI)」で45人の受刑者が学んでいる。

 BPIは2001年開講。バード大学がフィッシュキルを含む州内6カ所の刑務所に教員を無料で派遣し、卒業生はバード大学から本物の学位を受け取る。

 米フォード財団などが資金支援し、すでに700人が卒業した。この夏はBPIに参加する受刑者チームが学生討論会で優勝し、全米を驚かせた。

 米国の犯罪者は受刑後に出所しても、半分程度の確率で再犯者として刑務所に舞い戻る。だが、「学位取得は再就職に有利なうえ、精神面でも成長するため、卒業生の再収監率は2%にすぎない」(BPIのローラ・リーブマン部長)。

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