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【外交・安保取材の現場から】オスプレイ、水陸両用車など「高額輸入品」導入で国内防衛産業が窮地に…しわ寄せは弾薬、被服にも

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【外交・安保取材の現場から】
オスプレイ、水陸両用車など「高額輸入品」導入で国内防衛産業が窮地に…しわ寄せは弾薬、被服にも

垂直離着陸輸送機CV22オスプレイ(AP=共同)

 中国の急速な軍拡や海洋進出、北朝鮮の弾道ミサイル脅威に対応するため、自衛隊で組織や装備の変革が急速に進んでいる。とりわけ陸上自衛隊では垂直離着陸輸送機V22オスプレイや水陸両用車AAV7など、高額な装備品の新規導入が相次いでいるが、そのしわ寄せが弾薬や被服など“地味”な分野の予算に及びつつあり、国内の防衛産業維持の観点から懸念の声が上がっている。

 「弾薬は設備産業だ。火薬などを扱うので設備の維持管理に大変な費用がかかる。今は負のスパイラルに入っている。(予算削減で)操業度が落ち、単価が上がる。予算には上限があるので生産数が減る。この繰り返しだ」

 11月末、自民党本部で開かれた防衛関係議員の勉強会。説明のため招かれた業界関係者が、自衛隊向けの弾薬を作っている国内企業の窮状を訴えた。

 弾薬製造は自衛隊以外にマーケットがなく、“軍需”に頼るしかない世界だ。しかし、陸自の弾薬購入予算の推移をみると、平成2年の900億円弱をピークに漸減し、26年度は700億円、27年度には612億円まで落ち込んだ。さらに28年度予算案では、概算要求段階で500億円に激減した。

 背景の1つに、防衛省が近年、装備品の「まとめ買い」を増やしたことがある。島嶼防衛など対中シフト移行には多くの新規装備品が必要となる。コストを抑えるため、目標数量に達するまで複数年度に分けて買い足すのではなく、単年度でまとめて契約する方法を採用したのだ。

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