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【番頭の時代】第4部・永田町のキーマン(4) イエスマンは「枯れていない」 谷垣禎一・自民党幹事長

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【番頭の時代】
第4部・永田町のキーマン(4) イエスマンは「枯れていない」 谷垣禎一・自民党幹事長

 6月27日午後。東京・永田町の自民党本部では土曜日にもかかわらず、緊急の記者会見が開かれていた。

 「与党政治家は自分の思ったこと、言いたいことを言い募ればいいという責任の浅いものではない!」

 会見場で声を荒らげたのは幹事長の谷垣禎一。怒りの矛先は、党内の有志議員が2日前に開いた勉強会「文化芸術懇話会」に出席していた一部の国会議員に向けられていた。

 懇話会では、複数の議員から「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番」(衆院議員・大西英男)などと、報道機関に圧力をかけるような発言が続出。これを野党が翌日の国会審議で取り上げ、激しく批判していた。

 また、懇話会で講師を務めた作家の百田尚樹は、沖縄県の地元紙・琉球新報と沖縄タイムスを念頭に「沖縄の2つの新聞は潰さなあかん」と発言。翌日には両紙が共同で抗議声明を発表する事態に発展していた。

 「物事が進み、世の中がそれなりに収まる状況をつくるのが与党政治家だ。そういう自覚に立っていただきたい!」

 谷垣は記者会見で、懇話会の代表で当時青年局長だった木原稔を1年間の役職停止、大西ら3人の衆院議員を厳重注意処分としたことを発表。党内には「木原の処分が重すぎる」と擁護する声も上がったが、谷垣が処分を軽減することは結局、なかった。

◇ ◇ ◇

 自民党内には、思想信条が似通った者同士が集まる大小の派閥が存在する。谷垣はかつてリベラル色の強い宏池会(岸田派)に所属していた。一方、首相(党総裁)の安倍晋三は、保守色の強い清和政策研究会(細田派)の出身。総裁の座を争った経緯もある谷垣と安倍の政治的スタンスはもともと、対極に位置する。

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