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【戦後70年~昭和20年夏(7)】樺太に残された日本人女性 ソ連兵の恐怖に震え…過酷な日々、帰国信じ半世紀

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【戦後70年~昭和20年夏(7)】
樺太に残された日本人女性 ソ連兵の恐怖に震え…過酷な日々、帰国信じ半世紀

 だが、択捉(えとろふ)島以南に米軍が進駐していないことを知ったソ連軍は8月28日に択捉島、9月1~5日までに色丹島、国後島、歯舞群島を占領した。日本が降伏文書に調印したのは9月2日。国際法を踏みにじる蛮行だった。

 ソ連軍の上陸は四島の島民を恐怖のどん底に突き落とした。若い女性は変装して納屋に隠れたが、逃げ場を失い、幼子を抱えて海に身を投げた母親もいた。

 ソ連は21年2月に四島を自国領に編入。島民を強制退去させる決定をした。島民は小型船で沖合に出た後、荷物用モッコ網に入れられてクレーンでつるしあげられ、大型貨物船の船倉に降ろされた。完全にモノ扱いだった。

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 今年3月末の元島民は6774人、70年前の4割以下に減った。四島の入植ロシア人は計1万7千人超で終戦時の日本人数に迫る。元島民の平均年齢は79・8歳。残された時間はあまりない。(敬称略)

 この連載は石橋文登、峯匡孝、奈須稔、加納宏幸、遠藤良介、池田祥子、滝口亜希、高橋裕子、小川真由美、田中一世が担当しました。

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