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【中韓たじろぐ日本技術】観測衛星『だいち2号』小型軽量化を実現させた“現場力”

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【中韓たじろぐ日本技術】
観測衛星『だいち2号』小型軽量化を実現させた“現場力”

鎌倉製作所で組み立て中のだいち2号。上部に搭載されているのが折りたたまれたパルサー2=神奈川県鎌倉市

 衰退の危機が叫ばれてきた日本の宇宙産業が反転攻勢に出ようとしている。政府が1月に今後10年の新宇宙基本計画をまとめ、関連産業の再強化を打ち出すなか、各メーカーは国内で積み上げた実績を海外での受注拡大にもつなげようと意気込む。1960年代から人工衛星や大型望遠鏡を開発・製造してきた三菱電機もそうした企業の一つ。持ち前の高い品質や信頼性で海外メーカーとの競争を勝ち抜き、宇宙産業を新たなお家芸にするための先兵となる覚悟だ。

 神奈川県鎌倉市の三菱電機鎌倉製作所。2年前に30億円をかけて建設された人工衛星の新生産棟では、来年打ち上げ予定の気象衛星「ひまわり9号」などが組み立てられていた。

 新棟は延べ床面積約7800平方メートルの6階建て。1~4階が吹き抜けになっていて、大型衛星の組み立てにも対応できる。既存の生産棟とは棟続きになっているため、製造段階ごとにスムーズに移動させ、空いたスペースを有効活用することも可能だ。これにより、既存棟と合わせた生産能力は年8機に倍増した。

 「宇宙空間での運用を想定したあらゆる試験が行える」。塚原克己宇宙システム第一部長が胸を張る通り、宇宙空間を模擬的に再現できる「真空チャンバー」など、さまざまな試験設備も備えているのも強みだ。一方で、鎌倉製作所では電子基板への半導体チップの実装や部材の切削加工といった、「川上」の工程も手がけてきた。

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