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【開発ヒストリー】「格下チューハイを大人に」ビール開発を担当できなかった研究者の〝意地〟と〝闇研究〟…キリンビール缶チューハイ「ビターズ」快進撃

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【開発ヒストリー】
「格下チューハイを大人に」ビール開発を担当できなかった研究者の〝意地〟と〝闇研究〟…キリンビール缶チューハイ「ビターズ」快進撃

苦みをあえて出したキリンの「ビターズ」

 キリンビールの缶チューハイ「ビターズ」が好調だ。チューハイ事業部の謀反をテーマに「とりあえずビールを、とりあえずチューハイ」としたキャッチコピーのテレビCMも話題となり、昨年6月の発売後、半年で300万ケース(1ケースは250ミリリットル24本換算)を超える販売を記録。年間200万ケースを販売すれば「定番商品」とされる中、久々の大ヒットとなった。これまでの缶チューハイにはなかった苦みを武器に快進撃を続けている。

チューハイはビールより「格が下」

 「チューハイはビールより格が下にみられている。チューハイを大人にしよう」

 ビターズを担当した商品開発研究所新商品開発グループの大久保利啓氏は、こんな思いで開発に取り組んだ。アルコール度数が8%程度の高アルコール型飲料の既存商品は、各社とも「安く酔える」というアプローチが中心。「35~45歳の男性には合うが、女性や新たな層を取り込むには情緒的な味わいのあるものにしなくては」と、考えた。

 女性を意識して甘みを重視すれば、これまでと同じになる。そこで逆に「苦みを価値にする」という新たな発想を取り入れた。

 市場調査などを担当した開発グループの中村早織さんも、缶コーヒーやチョコなどで「ビター(苦み)」が流行していることに着目。苦みは「ポジティブな大人感」につなげていけると確信していた。

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