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【書評】前岩手県知事・増田寛也が読む『政策至上主義』石破茂著 総裁選に向けた政策集

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【書評】
前岩手県知事・増田寛也が読む『政策至上主義』石破茂著 総裁選に向けた政策集

『政策至上主義』石破茂著(新潮新書・760円+税) 『政策至上主義』石破茂著(新潮新書・760円+税)

 ■政治に必要なことを説く

 著者の石破茂氏は9月の自民党総裁選に立候補を表明した。前々回は地方票で安倍晋三総理を上回りながら国会議員票で逆転され、前回は地方創生相として総理を支え、出馬しなかった。その後、閣外に去り、支持者を開拓してきた。本書は総裁選に向けた政策集となろう。

 現政権の看板政策であるアベノミクスについて、「大胆な金融緩和」と「機動的な財政出動」という短期的なカンフル剤に頼ることなく、地方の成長に軸足を置くべきだと主張する。総じて地方は子育て環境が良く、農林水産業、建設業、サービス業などの生産性を大幅に向上させて所得を上げ、地方から東京への人口流出に歯止めをかけ、人口が増加に転じることに活路を見いだそうというのである。

 アベノミクス支持者の中には、グローバルで戦う大企業が勝ち残ればその傘下にある中小、零細企業にも恩恵がおよび、日本経済全体の底上げにつながるとの声もあるが、「トリクルダウン」現象は過去のものとなった。今や賃金が上がらない中で、アベノミクスの限界が指摘されている。地方の経済や全国で400万社といわれる中小、零細企業をどうするかは、総裁選の大きな争点になりうる。

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