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日朝交渉29年の歴史…常に米国の影 米朝関係進展は好機にあらず?

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日朝交渉29年の歴史…常に米国の影 米朝関係進展は好機にあらず?

 安倍晋三首相は、12日の米朝首脳会談でトランプ米大統領が拉致問題を取り上げたことを受け、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との直接会談に意欲を示している。日朝交渉の歴史は常に米朝関係に影響されてきただけに、今回の米朝首脳会談が今後の日朝交渉にどんな影響を与えるのか。29年に及ぶ日朝交渉の歴史を振り返った。

小泉訪朝背景に圧力

 「北朝鮮と交渉する際は常に米国を意識しなければならない。日朝交渉に米国の理解を得られない場合だってある。これをいかに乗り切るかが課題だ」

 長く対北朝鮮外交を担った元外務省幹部はこう明かす。拉致被害者5人の帰国を実現した2002(平成14)年9月の小泉純一郎首相訪朝の直前、米国のブッシュ政権幹部は米国を抜きにした日朝間の秘密交渉に不信感をあらわにした。

 小泉氏訪朝に先立つ02年1月、ブッシュ米大統領は北朝鮮を「悪の枢軸」と批判していた。米国による体制転覆の恐怖は、北朝鮮の金正日総書記に拉致を認めさせ、日朝国交正常化への道筋を示した日朝平壌宣言に署名させた。

 12年11月、4年ぶりに日朝政府間協議が再開したときも、核実験停止などをめぐる米朝両政府の合意が破綻し北朝鮮側が日本に活路を見いだそうとしたといえる。この日朝協議は北朝鮮が拉致被害者の再調査を約束した14年5月のストックホルム合意につながった。

 安倍首相は12日夜、記者団に「トランプ大統領の強力な支援をいただきながら、日本が北朝鮮と直接向き合い解決していかなければいけない」と述べた。トランプ氏との信頼関係を背景に日朝交渉を進める意思を示しており、引き続き「圧力と対話」路線を堅持し、拉致被害者の帰国を実現させたい考えだ。

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