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【正論】巧妙な北の戦術に攻勢をかけよ 拓殖大学総長・森本敏

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【正論】
巧妙な北の戦術に攻勢をかけよ 拓殖大学総長・森本敏

拓殖大学総長・森本敏氏(荻窪佳撮影) 拓殖大学総長・森本敏氏(荻窪佳撮影)

≪金一族の国家目標放棄は疑問だ≫

 金正恩朝鮮労働党委員長は、今年の年頭の辞の中で(1)北朝鮮は昨年、国家核武力完成の歴史的大業を成就し、今後は自衛的国防力を一層強固して、核・ミサイルの量産・配備に拍車をかける(2)人民の中に入って苦楽をともにしながら人民の苦衷と生活上の難事を解決する(3)南北間の緊張緩和のため対話と接触の道を開くこと-などを強調した。

 その後、北朝鮮が取り始めた対話路線の背景はこの年頭の辞に明確に表れており驚きはない。しかし、北朝鮮が3代にわたる指導者の下で、核・ミサイル軍事大国を目指し、米国に対する抑止力を構築して、金体制の生き残りを図るという国家目標を、金正恩氏一人で放棄できるとは思えない。

 他方、国民の苦しみに寄り添う姿勢を示したのは国際社会の圧力と制裁の効果が、大きな影響を与えている証左である。昨年から韓国への亡命者が増え、国内の石油価格が高騰し、瀬取りまでして不法に原油を入手しようとしているのはその一端にすぎない。今後はさらに経済制裁による効果が深刻化することになろう。

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