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日本人の危機意識 徹底討論 国際政治学者・三浦瑠麗氏VS外交評論家・岡本行夫氏

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日本人の危機意識 徹底討論 国際政治学者・三浦瑠麗氏VS外交評論家・岡本行夫氏

緊迫する国際情勢について議論した外交評論家の岡本行夫氏(右)と国際政治学者の三浦瑠麗氏 (飯田英男撮影) 緊迫する国際情勢について議論した外交評論家の岡本行夫氏(右)と国際政治学者の三浦瑠麗氏 (飯田英男撮影)

 三浦 私は基本的に核の抑止によって大国間の衝突は生じないと考えており、むしろ日本や台湾が米国に見捨てられる事態を心配しています。最近、米国の議員がさかんに日本の核武装論に言及するようになった背景には、「そろそろ荷物(日本を同盟国として守ること)を下ろしたい」という本音が隠されているのではないでしょうか? 日本としては引き続き米国を日本の防衛に関与させていくための戦略を練るのと同時に、軍拡の是非を含めてどのような平和国家を目指すべきなのかという議論を進める必要があります。日本人は総じて集団的自衛権の行使に否定的ですが、無理に個別的自衛権の範囲を広げれば、それこそ自衛の名の下に破滅へと突き進んだ「いつか来た道」です。

 一方、日本の防衛費に関してはまず、財務省が単年度重視を改め、複数年度のロングスパンで考えるべきです。例えば、自衛隊員の労働環境を守ったり、防衛大学校生の任官拒否を減らしたりするためにも、米軍なみにメンタルケアを充実させるべきです。

 岡本 それにしても「米朝首脳会談へ」というニュースは衝撃的でした。1986年のレーガン・ゴルバチョフ会談にも匹敵します。しかし、本来は厳しい事前折衝の出口として開催されるべき首脳会談が、今回は入り口になってしまっており、これは金正恩氏にとって大勝利ですよ。彼の立場は今までと変わっていない。一方のトランプ氏からは、どのような現実的戦略で朝鮮半島の非核化を実現するのかというシナリオが見えてこない。多分に(取引などにたけた)ディールメーカーとしてのトランプ氏が直感で会談に同意したのでしょうが、失敗するリスクは小さくないと思います。

 三浦 私も米朝首脳会談に早期に同意したのは拙速だったと思います。北朝鮮に対する国際的認知を与えることになり、北の核ミサイル開発が効果をあげたことになります。トランプ政権がロシア疑惑で難儀していることも、今回の融和を促進した可能性があります。大統領がいきなり乗り込むのは素人的ですが、米国は素人が権力を持つからこそ容易に融和したり戦争したりする国なのです。

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