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【野口裕之の軍事情勢】名提督・東郷平八郎でも北朝鮮の「瀬取り」を取り締まれぬ「自縛法」とは?(下)

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【野口裕之の軍事情勢】
名提督・東郷平八郎でも北朝鮮の「瀬取り」を取り締まれぬ「自縛法」とは?(下)

会談し握手を交わす韓国大統領府の鄭義溶国家安保室長(左)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長=5日、平壌(韓国大統領府提供・共同) 会談し握手を交わす韓国大統領府の鄭義溶国家安保室長(左)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長=5日、平壌(韓国大統領府提供・共同)

 この時代、船舶間通信は世界共通の国際信号旗をマストに掲げる旗旒(きりゅう)信号が主流だった。東郷が《本艦ニ随航セヨ》と旗を揚げると《清国軍ハ帰港ヲ迫り、随航ハ不可能》の回答。再協議も求めてきた。東郷は再協議には応じたが、大尉に「欧州人船員が望めば、連れて帰れ」と交戦国将兵と中立国船員を分けて扱う措置を命令。帰艦後、大尉は2回目の報告をした。

 「清国海軍士官は船長を脅迫、命令に服せぬようにし、かつ船内には不穏の状有り」

 清国軍による拿捕拒絶と判定した東郷が《船ヲ捨テヨ》と信号を送ったところ、高陞号は《端艇送レ》と応答す。東郷は拒否し《船ヲ捨テヨ》を再び打診。赤いB旗を掲揚した。攻撃の最後通告である。停船命令後2時間半が経過していた。東郷は号令する。

 「撃沈します」

 高陞号は没した。東郷は浪速に向かい泳いでいた船長以下船員数人を救助、一部清国将兵を捕虜にする。

 国際法上瑕疵なき、あっぱれな手順であった。海戦勃発は「宣戦布告前ではないか」と英国は激高したが、結局矛を収めざるを得なかった。英国の国際法権威2人が東郷の「正当性」を公表したからだった。

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