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人生100年会議で大学改革の議論スタート 私立大の機能・役割明確化へ

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人生100年会議で大学改革の議論スタート 私立大の機能・役割明確化へ

官邸に入る安倍晋三首相=8日午前、首相官邸(斎藤良雄撮影) 官邸に入る安倍晋三首相=8日午前、首相官邸(斎藤良雄撮影)

 安倍晋三首相は8日、「人生100年時代構想会議」で、私立大学の機能・役割の明確化、大学経営陣への外部人材登用といった「大学改革」の検討を本格化するよう指示した。第4次産業革命や少子化といった社会の激変に対応する「人づくり」を進める。改革には大学側の抵抗が強く、首相主導で改革を加速させたい考えだ。

 「大学は国の競争力を高める原動力だ。時代にあった形に改革を進めなければならない」。安倍首相は会議でこう述べ、学習成果の「見える化」や、大学の連携・統合の制度整備などについても検討を求めた。

 茂木敏充経済再生担当相は記者会見で「(大学改革は)政権の中心テーマ『人づくり革命』の主要課題」とし、会議主導で道筋をつける意気込みを示した。検討結果は、今夏までにまとめる最終報告に盛り込む。

 政府が改革の検討を進めるのは、第4次産業革命でイノベーションをめぐる国際競争が激しくなっていることなどが背景にある。

 ただ、政府が示した資料によると、大学の理事に外部の人材が占める比率は国立大5%、私立大12%にとどまる。政府は実践的な教育を拡大するため、産業界と連携し企業で活躍する人材を大学に迎える考えだ。

 一方、私立大は少子化などで4割が定員割れしている。中小の私立大に至っては、半数の収支がマイナスだ。これを踏まえ、私立大を地域の中核産業を担う人材育成などの場として役割を見直すことも検討する。

 ただ、改革に大学側の抵抗は強い。大学が統合されれば、経営陣のポストが減り「既得権益」が減るからだ。所管する文部科学省に対しては「『身内』の大学に甘く、改革の進(しん)捗(ちょく)が遅い」との不満も漏れており、政府一丸で改革を進められるか試されそうだ。

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