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なぜ人口3万人の田舎に全国から起業家が集まるのか

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なぜ人口3万人の田舎に全国から起業家が集まるのか

遠野市のクラフトビール開発のプロジェクト 遠野市のクラフトビール開発のプロジェクト

 まず1つ目は「プロジェクトの見える化」だ。地域ごとに課題と活用できる資源を可視化し、どんなプロジェクトができるのかをNCLが提示する。起業家に丸投げせず、取り組むべき内容を明確にすることで「自分なら、このプロジェクトで力を発揮できるかも……」と、イメージできるようにして参加(起業)へのハードルを下げるのだ。

 NCLがリサーチをして、その地域にいるプレイヤー(人材や企業)も可視化し、どうコラボすること何ができるのかも提示していく。

 例えば、「遠野はホップの栽培面積が日本一。しかし、ホップ農家は減少傾向にある。農家たちと組んで、ホップの栽培だけでなくビールの醸造まで手掛け、遠野を『ビールの里』にしよう」--といった具合だ。

 2つ目は、移住した起業家に対する3年間の生活保障。行政の「地域おこし協力隊制度」(地域外の人材を積極的に受け入れ、地域の経済力を向上させるための補助金制度)を起業家支援に転用した。事業資金とは別に、毎月約16万円程度の生活費が支給される。これによって、3年間はまずプロジェクトの推進に集中できるというわけだ。

 3つ目は民間企業のサポート。収益化していくためのアドバイスなどを行い、事業化をサポートする。販路の確保や販促面などでも協力していく。現在、遠野で進めているクラフトビールのプロジェクトではキリンビールが、どぶろくのプロジェクトではロート製薬が参加している。

 「NCLの起業家は企業の知見、ノウハウも得られるし、サポートする企業側は新しいビジネスの種を見つけることができる」

流動人口を増やすことがカギ

 4つ目は、NCLに集まった起業家たちのコミュニティー形成。遠野に集まった15人の起業家たちのプロジェクトはそれぞれ異なるが、NCLメンバーとして定期的に交流できる環境が作られている。そこで、お互いの進捗を共有し合い、手伝えることがあれば他のメンバーのプロジェクトにも関わっていくのだ。

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