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【正論】焦眉の急は北朝鮮に非ず 試される米国の「本気度」…核容認論が心配だ 元駐米大使・加藤良三

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【正論】
焦眉の急は北朝鮮に非ず 試される米国の「本気度」…核容認論が心配だ 元駐米大使・加藤良三

元駐米大使・加藤良三氏 元駐米大使・加藤良三氏

 98年、北の「テポドン」(大陸間弾道ミサイル=ICBM=のプロトタイプ)は日本を越え太平洋へ落下した。この発射によって、アメリカは初めて北の核武装と正面から向き合うことになった。それ以後、北に対するアメリカの脅威認識は随分、変わったと思う。

 それでもアメリカの立場に身を置いてみると、現在の焦眉の急はまず中東であり、それに関与するロシアである。その対比で「太平洋」はまだしも「太平」に見えるだろう。

 アメリカの中に依然、北の核容認論があるのは心配である。北の核保有阻止について、アメリカの切迫した「本気度」が中露などに伝わらないと、前述の第1のシナリオは成立しない。

 昨年12月、ティラーソン米国務長官は講演で「中国に対して、米軍は北の核を奪取する作戦行動を完了した後、再び38度線以南に撤退することを確約できると伝えている」旨、述べたと報じられた。

 その真偽は知るよしもないが、米中間でそのような踏み込んだやり取りが行われていることは全くの驚きではない。それは冷戦時代の米ソ間と同様、(朝鮮半島の)武力行使のシナリオについて接触すべき相手は中国だからだ。それはまたアメリカの「本気度」を示すものであり、悪いことではない。日本にとって必要なのは、アメリカから随時、必要十分な情報が提供されることである。

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