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【正論】焦眉の急は北朝鮮に非ず 試される米国の「本気度」…核容認論が心配だ 元駐米大使・加藤良三

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【正論】
焦眉の急は北朝鮮に非ず 試される米国の「本気度」…核容認論が心配だ 元駐米大使・加藤良三

元駐米大使・加藤良三氏 元駐米大使・加藤良三氏

 すなわち、アメリカは常に「取り込み中」であり、その上、朝鮮半島で軍人の血を流すことには懐疑的だった。

 韓国はドイツ統一のプロセスを目のあたりにして、そのコストの膨大さに尻込みした。何より韓国には、北に対する驚くべき楽観があった。

 日本は半島有事の経済的影響、難民の発生、「巻き込まれ」を常に警戒した。

 中国は半島有事の後に残るものは「南」主導の統一であり、アメリカのプレゼンスが鴨緑江の対岸まで広がり、北という「緩衝地帯」が喪失することを恐れた。

 当初は日米にも、北朝鮮は黙っていても早晩潰れてなくなる国だという感じがあった。

 こうして主要関係国が「現状維持」志向に収斂(しゅうれん)したが、問題なのは「維持されるべき現状」を固定化することが誰にもできなかったことである。

 この間、北朝鮮は自らを実力で排除することができる唯一の国、アメリカに対して「レジーム(体制)の安全保証」を取り付ける手段としての核武装に邁進(まいしん)した。結局「現状維持」は成果を挙げられずに終わった。

≪くすぶる核容認論に警戒怠るな≫

 アメリカの北の核への懸念は、長らく北の「核武装」そのものではなく、北による核技術の「危険国家」への「拡散」であった。

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