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【政論】参院合区解消へ「定数増」も逃げずに議論を

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【政論】
参院合区解消へ「定数増」も逃げずに議論を

 最高裁は昨年9月、平成28年参院選の「一票の格差」について「合憲」と判断した。さらなる合区を早急に進める必要はないが、現状のままでよいわけでもない。東京一極集中と地方の人口減少が進めば今後、合区拡大は避けられず、地方の声はますます切り捨てられていく。

 かつて旧民主党や公明党などは「富山・岐阜」「大分・宮崎」などを含む20県10合区案をまとめた。最終的には現行の4県2合区になったが、いずれこの規模まで拡大するときが来る。3~4県で1議席になる地域もあるかもしれない。

 都道府県を単位とする生活意識は定着している。現在、地方に依存している農林水産業やエネルギー政策は岐路に立っている。日本周辺の安全保障環境が厳しさを増す中、国境離島の重要性は単に人口の多寡で語れない。それでも大都市圏出身の議員ばかり増やすなら「地方創生」は看板倒れといえる。

 「一票の格差」を是正するためには、人口の少ない県の定数を減らすのではなく、多い県の定数を増やすのが有力な選択股だ。そもそも日本の国会議員数は、主要な先進国で最少の水準なのだから。

 「身を切る改革に反する」といったマスコミや一部野党の反発は必ず出よう。国民受けも良くないだろう。しかし、正面から議論すべきだ。

 「身を切る改革」を求める世論の背景には、議員の仕事ぶりに対する不信感がある。定数削減よりも、すべての議員に国民のために職務を全うさせることのほうが重要だ。(田中一世)

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