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【古典個展】獣医学部増設の意義 大阪大名誉教授・加地伸行

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【古典個展】
獣医学部増設の意義 大阪大名誉教授・加地伸行

 国会の諸委員会は、テレビ中継のあるとき、完全にワイドショー化している。

 野党質問者はフリップ(絵や文字説明)を示し、喧嘩腰で問い質している。いや、詰り倒している。つまり、政府は悪人、自分らは正義の味方気取り。

 そこへ三流の役者を出す。森友学園の何とやらとか、前次官の何とやら。その次官に至っては、記者会見の場で、妖しげな出会い系バーに出入りしたのではないかという質問を受けたとき、首筋にドッと汗が出たのをカメラが写していた。正に語るに落ちる情景であった。

 問題にしたのは、〈忖度〉があったのかどうかの一点。しかしこれほど愚昧な質問はない。

 例えばスポーツ。マラソンにおいて、一着は誰か、これは見て分かる。しかし、ボクシングの場合、判定となると意見が一致しない。先だっての村田諒太選手の判定負けがその例。再試合もささやかれているが、完勝ならばともかく判定などというのは忖度以外の何物でもない。

 あえて言おう。この世の大半は忖度で動いているのだ、と。

 もちろん「忖度して決めた」などとは、口が裂けても言わない。出てくる言葉は、「公平に、公正に、客観的に、規則に基づき、慎重審議し、将来性を期待でき、有為な成果を出しうる優れたものと、全員一致で可と判断した…」という調子。それが人間社会であることは、太古の昔から一貫している。

 ただし、金銭の授受すなわち贈収賄は犯罪であり、これは絶対に許されない。しかし、〈評価〉においては、〈忖度〉があるのが普通であり、それは〈言わぬが花〉なのである。

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