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【主張】
米駆逐艦事故 哀悼と敬意を共有したい
安倍政権には、7人の遺族や、緊急に来日する米海軍の首脳ら関係者に、誠意ある対応をとってほしい。
大切な点を2つ指摘したい。
1つは、今回のような悲劇を繰り返さない努力をすることだ。
現場は多くの船舶で混雑する「海の難所」といわれる。
軍事機密の塊であるイージス艦という事情はあるものの、日米両政府は、できるだけ捜査や調査で協力し、再発防止につなげてもらいたい。
もう1つは、日米同盟の抑止力低下を避けなければならない点である。
日本周辺で弾道ミサイルを追尾、迎撃するBMD対応のイージス艦は、海上自衛隊4隻と米第7艦隊7隻の計11隻だった。修理を要するフィッツジェラルドは、相当の期間、運用できなくなる。
残る10隻のローテーション見直しで日米が対応することになろうが、米海軍が他の艦隊のBMD対応艦を第7艦隊へ移すことも期待したい。