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【正論5月号】米軍基地が沖縄に多く置かれていることが差別なのか「沖縄ヘイト」という言葉に隠されたもの ケント・ギルバート

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【正論5月号】
米軍基地が沖縄に多く置かれていることが差別なのか「沖縄ヘイト」という言葉に隠されたもの ケント・ギルバート

ケント・ギルバート氏 ケント・ギルバート氏

※この記事は、月刊「正論5月号」から転載しました。ご購入はこちらへ。

なぜ「暴動」を報じないのか

 返還から間もない沖縄で1975(昭和50)年に国際海洋博覧会が開かれたとき、私はそこで働いていました。臨時の米国政府職員という身分でしたので、米軍嘉手納基地の中に住んでいました。沖縄では飲食店と洋服屋を営んだこともあり、本土と違う商習慣もよく知っています。米軍や県民の友人も多い。ですから米軍基地の実態もよく分かっています。東アジア全域の平和を守るのだという、米兵の士気の高さも知っています。彼らは沖縄県民に迷惑をかけないよう厳しく教育されていて、米兵の犯罪率は、実は沖縄県民全体の犯罪率より低いのです。そうした事実は、米軍基地に反対する活動家も知っているはずです。そうした愛着のある沖縄が、過激組織に利用されていることに私は我慢ならないのです。

 1月2日に東京MXテレビで放送された番組「ニュース女子」が沖縄・高江の在日米軍ヘリパッド建設への反対運動について、その暴力性を取り上げましたが、いわゆるリベラル勢力から「沖縄ヘイト」と批判を受けています。この問題について、私には2つの立場がありますので別々に見解を申し上げたい。 

 まず、私が呼びかけ人となっている「放送法遵守を求める視聴者の会」は、会としての見解を公表しています。見解では、公平な報道を求める放送法第4条に照らして、この番組は「反対派として活動する人々を一方的に批判し揶揄する内容となっており、『できるだけ多くの角度から』の論点は取り上げていないので、この番組単体で見れば『政治的に公平』とは言えません」としています。一方で「反省すべきは大いに反省した上で、『沖縄報道の全体主義』に対抗する果敢な試みが潰えることがないよう、今後は確かな根拠に立脚し、放送法が求める公平性に配慮した厳正な番組作りを確立されるよう、強く希望いたします」とも指摘しています。見解全文については「視聴者の会」のウェブサイトを参照してください。  

 会としての見解は以上ですが、私が個人として思うに、本土のテレビや新聞は沖縄の問題について「報道しない自由」を行使しすぎています。もっといえば、沖縄を無視している。東京の新聞社やテレビ局にとっては、無視することが一番、楽なのでしょう。「ニュース女子」のように現地の混乱を伝えれば批判も受けますから無視するのがいいのでしょうが、これはメディアの怠慢です。 

 2月24日に我那覇真子氏をはじめ、番組に登場した沖縄県民3氏が東京で記者会見した際、朝日新聞記者が「(高江での反対派の横暴を収めた動画は)いつ撮影したものか特定してください」などと質問し、同席していた杉田水脈元衆議院議員から「あなたは現地を取材したことがあるんですか」とたしなめられていました。現地に行けば反対派がやりたい放題のことをやっていると、すぐ分かるはずです。在京メディアが行使している報道しない自由の正体は、怠ける自由、クレームを避ける自由なんです。ジャーナリストとしての使命感は皆無と言わざるを得ません。ちなみに会見の様子は、産経新聞以外はほとんど報じていませんでした。実に徹底した「報道しない自由」の行使です。

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