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【衆院区割り審】小さな町も分割 いつまで続くのか

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【衆院区割り審】
小さな町も分割 いつまで続くのか

 今年に入って本格化した衆院選挙区画定審議会(区割り審)の議論が終わり、安倍晋三首相に勧告が手渡された。この間の議論を振り返ると、「格差の是正は一体、いつまで続くのか」という思いが浮かぶ。

 区割り審で総務省が強くこだわったのが一票の最大格差を2倍未満に収めることだったという。最高裁は平成21年以降に行われた3回の衆院選について、いずれも「違憲状態」と判断している。ここで格差を是正しなければ、今度こそ「違憲」を突きつけられる-。こんな空気が区割り審を支配した。

 だが、実態はどうか。自民、公明両党が圧勝した前回26年の衆院選。維新の党は大阪の19選挙区に14人を擁立し、選挙区で勝利したのは5人だけだが、比例代表で復活当選が生まれた。

 選挙区から1人を選ぶのが小選挙区制だが、比例代表との組み合わせで、大阪の4区や10区などでは議席を確保したのが3人にも上った。今の衆院は事実上の中選挙区制といってもいい状況が生まれている。

 一方、東京への人口流入は歯止めがかからない。ますます議員は大都市圏に集中し、地方の多くで議席が削減されることになる。

 「かわいそうに…。あんな小さな町が分割なのか?」「しようがないですよ。それが区割りの見直しですから」。総務省内で聞いた職員同士の会話を思い出す。まるで外科手術のように自治体を分割する区割りの見直しは今後も続く。(笠原健)

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