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【世界のかたち、日本のかたち】極東有事と日本の利益線 大阪大教授・坂元一哉 

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【世界のかたち、日本のかたち】
極東有事と日本の利益線 大阪大教授・坂元一哉 

北朝鮮の朝鮮中央テレビが15日放映した、平壌での軍事パレードに登場した「KN08」とみられる弾道ミサイルの映像(共同) 北朝鮮の朝鮮中央テレビが15日放映した、平壌での軍事パレードに登場した「KN08」とみられる弾道ミサイルの映像(共同)

 日米の安全保障協力、すなわち日米同盟の抑止力が極東における重大な事態、有事の発生を防いできたのは間違いない。だがここにきて、まさに日本の「利益線」に関して、極東有事の発生が強く懸念される事態が生じている。

 北朝鮮の核、ミサイル開発が止まらないことに危機感を強めた米国政府が、過去20年間の対北朝鮮政策は失敗したと公に認め、問題解決のためには武力行使も辞さず、との態度をとり始めたからである。実際米国は、北朝鮮が通算6回目の核実験を行うのを阻止すべく、空母機動部隊を派遣するなど、同国への軍事的圧力を格段に強めていて、情勢は緊迫している。

 これまでの米国の対北朝鮮政策は、北朝鮮の後ろ盾になっている中国と協力し、関係諸国の圧力と話し合いで問題を解決するというものだった。だがトランプ米国大統領は、もし中国の協力が十分でなく問題が解決しないのであれば、「われわれ」だけで解決すると明言した。これを単なる中国への牽制(けんせい)と見るべきではないだろう。

 われわれは、米国大統領がいう「われわれ」には日米同盟を通して日本も含まれるだろうということ、またこれは、北朝鮮が直接日本を攻撃するかどうかにかかわらず、「利益線」の安全という意味で自衛の問題であること、その2つをよく自覚して、全力で、有事対応の準備を急がねばならない。(さかもと かずや)

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