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【政界徒然草】議長の「聴診器」と自公の「負けて勝つ」…民進陥落、「譲位特例法」決着の舞台裏

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【政界徒然草】
議長の「聴診器」と自公の「負けて勝つ」…民進陥落、「譲位特例法」決着の舞台裏

天皇陛下の譲位に関する特例法制定の国会見解を、安倍晋三首相(右から2人目)、菅義偉官房長官(右)に提出する大島理森衆院議長(右から3人目)、伊達忠一参院議長(同4人目)ら=3月17日、国会内(斎藤良雄撮影) 天皇陛下の譲位に関する特例法制定の国会見解を、安倍晋三首相(右から2人目)、菅義偉官房長官(右)に提出する大島理森衆院議長(右から3人目)、伊達忠一参院議長(同4人目)ら=3月17日、国会内(斎藤良雄撮影)

 今年1月、政府の有識者会議が公表した論点整理は、特例法について「国民の意思を最も的確に反映したものになる」などと力点を置く一方、譲位の恒久制度化に対しては憲法が禁止する政治関与の機能を与えるなどと多くの課題を指摘した。与党にとって、民進党が主張する皇室典範の本則改正による恒久制度化や、「天皇の意志」を譲位の要件とすることは「あり得ない」(自民幹部)ことなのは明白だった。

 ただ、官邸の意向を立法府が丸のみしたと映れば、国民の代表であるはずの立法府が「官邸の下請け」と映るおそれがあった。野党の反発を招き、与野党協議が決裂すれば、譲位の法整備が停滞する懸念もくすぶった。

 与野党協議の地ならしに動いたのは、海千山千のベテラン議員でもある4人の衆参正副議長だ。関係者によると、昨年9月下旬以降、大島理森衆院議長らが各党代表者をひそかに議長公邸に呼び、譲位に対する考え方を「聴診器を当てるように耳を傾けてきた」(議長周辺)。その結果「(譲位を)政争の具にしない」という点で与野党は一致していると判断した。焦点は、違憲の疑いを回避しつつ、民進党をどう納得させるかだった。妥協点を模索するための具体的な法解釈は与党幹部に託された。

 衆参両院の正副議長による水面下の“ガス抜き”と平行し、表舞台である全体会議で、与党は皇室典範改正を主張する民進党に対し、譲歩に向けた“カード”を1枚ずつ切る戦術に出た。自民党の高村正彦副総裁が議論開始早々、「皇室典範と特例法との関係を明確にする必要がある」と表明したのを皮切りに、典範付則に特例法の根拠規定を置くことや、典範に今上陛下に限定しない形で「退位(譲位)」の文言を盛り込むことも容認した。与党は協議を通じ、民進党への配慮をにじませることに徹した。

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