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【政界徒然草】待機児童は“1本足打法”では解決しない 国会はなぜベビーシッターの活用を議論しないのか

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【政界徒然草】
待機児童は“1本足打法”では解決しない 国会はなぜベビーシッターの活用を議論しないのか

民進党の山尾志桜里氏は、待機児童問題を国会で精力的に取り上げているが、抜本的な解決策は政府も与野党も提示できていない=2月27日、衆院第1委員室(斎藤良雄撮影) 民進党の山尾志桜里氏は、待機児童問題を国会で精力的に取り上げているが、抜本的な解決策は政府も与野党も提示できていない=2月27日、衆院第1委員室(斎藤良雄撮影)

園児1人に約40万円の公費投入

 関東地方を中心に全国でベビーシッターサービスを展開する「キッズライン」(東京都港区、経沢香保子社長)。スマートフォンでシッターを予約できるサービスを提供し、現在約750人のシッターが登録されている。

 27年2月のサービス開始から、2年余りで約5万件のサービスを提供しているが無事故だ。シッターの顔写真、ユーザーの評価もすべて公開することで安全性を担保し、IT技術の活用で経費を抑え、1時間1000円からシッターを依頼できるようにした。

 「保育園にも利点はたくさんありますが、時間もお金もかかるのが保育園です。安い料金でシッター活用が広がれば待機児童問題は解決します」。経沢氏はこう断言する。

 キッズラインは昨年9月、待機児童問題解決に向けたひとつの処方箋を提示した。

 東京都板橋区が公表したデータを基に、キッズラインが認可保育園で園児1人当たりにかかる月額の運営費を試算したところ、0歳児で約39万円、1歳児で約19万円、2歳児で約16万円かかっていることがわかったのだ。これだけの額を区が公費として負担していたのである。

 一方、保育士資格を持つシッターを1日8時間、週5回利用して職場復帰したある女性の例をみてみると、シッター費用は約27~32万円(シッターの時給1700円で概算)で、このうち個人負担は半額の13・5~16万円だった(残りは企業補助)。

 月額10万円以上はやはり高額である。シッター利用が広がらない理由もこの辺にある。

 そこで、キッズラインが国や自治体が毎月5~10万円の公費助成を行った場合のシミュレーションを行った。

 すると、個人負担は約4~19万円にまで下がるとの結果が出た。さらに、近所の子供2、3人をまとめてシッターに預けた場合、個人負担は約2~9・5万円にまで下がった。

 園児1人に毎月40万円を投入するか、5万~10万円を助成するか-。どちらが効率的かということである。

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