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【日曜講座 少子高齢時代】世界人口爆発 省力農業で食料難克服を 論説委員・河合雅司 

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【日曜講座 少子高齢時代】
世界人口爆発 省力農業で食料難克服を 論説委員・河合雅司 

農業は安全保障に直結

 これに対し、政府は人手不足対策として農業の専門技術を有する外国人の受け入れを進めようとしている。母国の大学で農学を勉強したり、技能実習生として日本で経験を積んだりした人を雇いやすくしようというのだ。国家戦略特区で試行し、将来的には対象を特区以外にも広げることも検討している。

 だが、外国人の大量受け入れは慎重であらねばならない。多くの日本人が想定する中国や東南アジア諸国は、生産年齢人口比率の低下が続く「人口オーナス期」に突入し始めている。人材が安定的に来日する保証などない。

 食料の確保は安全保障に直結する。外国人に過度に依存し、彼らの存在抜きに成り立たない農業となったのでは、将来的に外交発言力が弱まったり、国防上の課題ともなったりしかねない。

 外国人の受け入れによって技術革新や構造改革の歩みが遅れれば、かえって日本農業は弱体化もしよう。むしろ発想を切り替え、農業就業人口が減っても可能な農業を考えなければならない。

 土地の集積・集約による大規模化や情報通信技術(ICT)を使った徹底したロボット化など取り組むべき課題はたくさん残っている。

 「これまでのやり方」を維持せんがために外国人を受け入れるより、少人数で生産性を上げる省力農業への切り替えを急ぐときである。

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