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【来年度予算】新規国債の発行減額も基礎的収支は悪化続く どうなる財政健全化 

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【来年度予算】
新規国債の発行減額も基礎的収支は悪化続く どうなる財政健全化 

 平成29年度予算案は、新規国債発行の減額などを通じ財政再建を進める意欲を示した。ただ安倍晋三政権で伸びてきた税収はペースダウンし、主に税収でどれだけ政策的な経費をまかなえるかを示す基礎的財政収支の赤字はわずかに悪化。高齢化で社会保障費などの歳出が膨らむ中、財政健全化には黄信号がともる。

 政権発足直後の25年度当初予算の税収は43兆960億円。これが経済政策「アベノミクス」で年3~7兆円増え、28年度当初は57兆6040億円に膨らんだ。

 ただ28年度は円高で企業業績が伸び悩み、法人税収が低迷。政府は28年度第3次補正予算案で税収見通しを当初より1兆7千億円下方修正することを決めた。

 一方で、一般会計総額は過去最大の97兆4547億円に上る。政府は足元の円安を踏まえ29年度の税収が前年度から若干増え57兆7120億円に回復すると判断。税外収入もかき集めたことで、新規国債発行額は前年度より600億円少ない34兆3698億円と、なんとか減額にこぎ着けた。

 国債依存度は前年度の35・6%から35・3%程度に下がる。しかし国の一般会計の基礎的財政収支は赤字幅が214億円拡大し10兆8413億円となった。32年度に国と地方の基礎的財政収支を黒字化する政府目標に影響しかねない。

 29年度末の国と地方の長期債務残高は前年度末から21兆円増えて1094兆円に上る見通し。社会保障費などの歳出圧力も高まり続ける中、政府には経済成長と財政再建の両立を通じた歳出入改革が求められる。

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