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【歴史戦】日本がユネスコ分担金38億円を支払い 南京登録で保留分 拠出停止で記憶遺産の登録制度改善に支障

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【歴史戦】
日本がユネスコ分担金38億円を支払い 南京登録で保留分 拠出停止で記憶遺産の登録制度改善に支障

 政府が、国連教育科学文化機関(ユネスコ)への今年の分担金約38億5千万円を支払っていたことが21日、分かった。ユネスコが昨年、「南京大虐殺」の文書を「世界の記憶」(記憶遺産)に一方的に登録したことに反発し、支払いを保留していたが、今週始めに拠出に踏み切った。支払い保留を続ければ加盟国の反発を招き、日本が求める記憶遺産の登録制度改善にも支障をきたすと判断した。

 ユネスコ分担金は加盟国の義務で、日本は例年4~5月に支払っており、12月まで保留したのは異例といえる。今年の任意拠出金約7億7千万円も保留していたが、11月に支払った。

 記憶遺産をめぐっては今年、日中韓などの民間団体が慰安婦問題の関連資料の登録を申請し、年明けから審査が始まる。政府は透明性確保など登録制度の改善を求めているが、成否は見通せない。自民党内には「慰安婦資料の登録が見送られるまで支払うべきではない」との意見も根強い。

 ただ、拠出しないまま越年すれば加盟国の反発を招き、制度改善の動きがかえって停滞するというジレンマもある。また、分担率2位の日本が拠出を停止すれば、3位の中国の存在感が増すという懸念もある。日本が登録を目指す世界文化・自然遺産などの他の審査にも影響が及びかねない。

 分担金を支払った上で来年の慰安婦資料の登録を許せば、政府への批判が高まることは必至。外務省幹部は「登録制度改善を強く働きかける」と強調する。

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