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【話の肖像画 再掲】保守政治家の最長老・奥野誠亮(100)(3) 道州制は国力を損なう

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【話の肖像画 再掲】
保守政治家の最長老・奥野誠亮(100)(3) 道州制は国力を損なう

日本記者クラブで講演する奥野誠亮氏=2015年11月19日、東京千代田区 日本記者クラブで講演する奥野誠亮氏=2015年11月19日、東京千代田区

 昭和18年8月に内務省の地方局担当の内務事務官になりました。30歳でした。国全体の地方税財政と、その後、戦時業務も担当しました。

 〈内務省2階の部屋で、戦後東京都知事になった鈴木俊一、防衛事務次官になった加藤陽三、読売新聞社長になった小林与三次(よそじ)の各氏と机を並べ本土決戦や終戦の準備にかかわった〉

 昭和20年の8月10日に、迫水(さこみず)久常内閣書記官長から内務省に「鈴木貫太郎首相は戦争終結を固く決意している。閣議はまだまとまっていないが、内務省で戦争終結処理方針を固めてほしい」と極秘の要請がありました。

 そこで灘尾弘吉事務次官(戦後、衆院議長)の命令で、私がひそかに各省の官房長に集まってもらい対策を練りました。占領される前に軍の物資を国民に分配することや、戦争裁判に使われそうな公文書の焼却などを決めたんです。

 これに先立ち、20年4月には「地方総監府」の官制原案を書きました。陸軍が「最後には必ず勝利する。敵が本土に上陸してきても、生きていける行政組織をつくってほしい」と頼んできたのです。

 この時、灘尾さんが耳元でささやいた言葉を覚えています。「軍が国民を道連れにしようとしている。けしからん」と。けれども、戦争を終結させる力は内務省にはありません。

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