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【日ソ共同宣言60年】領土交渉に熱意注ぐ安倍晋三首相 その原点は平成3年の「桜」にあった

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【日ソ共同宣言60年】
領土交渉に熱意注ぐ安倍晋三首相 その原点は平成3年の「桜」にあった

北方領土の歯舞群島。手前は納沙布岬=2013年1月、北海道根室市(共同通信社機から) 北方領土の歯舞群島。手前は納沙布岬=2013年1月、北海道根室市(共同通信社機から)

経済にあえぐロシア

 資源大国のロシアだが、世界的な原油価格低迷を受け、経済的に苦境に立たされている。ウクライナ問題による欧米の対露制裁も経済を悪化させている。

 プーチン氏はロシア国内で強い政治的基盤を築くが、このまま経済状況の改善が見込めなければ、その地位も危うくなりかねない。これに呼応したのが安倍首相だった。

 首相はロシア側に極東開発を含めた8項目の対露経済協力を提示している。経済協力を進めつつ、領土交渉を促す狙いがある。ただ、外務省幹部が「領土問題を忘れた形で経済協力が進むことがないようにしなければならない」と指摘するように、ロシア側が経済協力だけを吸い取るとの懸念も日本には根強い。

対中牽制

 「中国と仲が悪い日本、ロシアと仲が悪い日本よりも、そこそこ仲良くしておいた方が、もう一方を相手にするときに、どちらがいいか。いろんな関係を結ぶことで全体の外交で有利になる」

 外務省幹部がこう語るのは、日露関係の強化が、日本の安全保障で最大の脅威となっている中国と北朝鮮の軍事力に対する牽制につながるとの見方だ。

 政治的な決断を要する領土問題を解決するには、双方の政治的基盤の強さが必要だ。安倍首相とプーチン氏はともに高い支持率を保持し、長期的な政権運営が見込める。外務省関係者は「今はいろんな条件がそろっている」と指摘する。(峯匡孝)

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