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【日ソ共同宣言60年】領土交渉に熱意注ぐ安倍晋三首相 その原点は平成3年の「桜」にあった

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【日ソ共同宣言60年】
領土交渉に熱意注ぐ安倍晋三首相 その原点は平成3年の「桜」にあった

北方領土の歯舞群島。手前は納沙布岬=2013年1月、北海道根室市(共同通信社機から) 北方領土の歯舞群島。手前は納沙布岬=2013年1月、北海道根室市(共同通信社機から)

 安倍晋三首相はロシアのプーチン大統領と戦後71年が経過しても平和条約を締結していないことは「異常」との認識で一致している。12月15日には自らの地元である山口県長門市にプーチン氏を迎え、北方領土問題の解決に道筋を切り開く構えだ。ただ、結果次第では政権運営に影響も与えかねない。なぜ、そのリスクを覚悟で領土返還交渉を急ぎたいのか。

 父の背中

 平成3年4月18日、衆院議長公邸で開かれたソ連のゴルバチョフ大統領の歓迎昼食会。この前年1月、安倍晋太郎元外相はモスクワでゴルバチョフ氏と会談し、日本側が領土問題を主張することを「固有の権利」として認めさせ、「来年の桜の咲くころにおいでください」と呼びかけていた。

 ただ、晋太郎氏は病魔に侵され、体力は限界に近づいていた。それでもゴルバチョフ氏を迎えるため、やせた体を悟られないようスーツの下に詰め物をして出席した。大統領は晋太郎氏にこう声をかけた。

 「私は約束を果たしました。桜がそろそろ咲きますよ」

 晋太郎氏はこの約1カ月後、不帰の客となった。ゴルバチョフ氏との会談は政治家として最後の舞台だった。安倍首相は晋太郎氏が外相を務めたときに秘書官となり、領土問題解決に心血を注いだ父に接してきた。父が成し得なかった戦後未処理の領土問題を自らの手で決着させたい思いは人一倍強い。

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