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【東京五輪】形骸化した“アスリートファースト” 沈黙するアスリート、「政治ゲームになっている…」

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【東京五輪】
形骸化した“アスリートファースト” 沈黙するアスリート、「政治ゲームになっている…」

面会を終え、談笑するトーマス・バッハIOC会長(左)と小池百合子都知事=18日午後、都庁(荻窪佳撮影)  面会を終え、談笑するトーマス・バッハIOC会長(左)と小池百合子都知事=18日午後、都庁(荻窪佳撮影) 

 小池都知事との会談で、IOCのバッハ会長は「すべての運営の中心にアスリートを置く必要がある。アスリートこそ五輪の心であり、魂だ」と強調した。「アスリートファースト(選手第一)」は五輪招致時からの柱だった。会場計画の見直し問題でも盛んに叫ばれるフレーズだが、実体を伴っていない。

 都は「コスト削減」を旗印に会場見直しを検討し、選手の頭越しに受け入れ自治体と話を進める。大会組織委員会と競技団体が反発し、それぞれの立場で主張をぶつけ合う。ある大会関係者は「政治ゲームになってるな」と苦々しげにつぶやく。

 アスリートの影が薄いのも寂しい現状だ。巨費を投じて施設を建設する意味がどこにあるのか。巨費に見合う「スポーツの価値」があるのか。発信力を持つはずの著名なアスリートがほとんど声を上げていない。

 競技団体は「レガシー(遺産)」を強調し、現行計画の維持を訴えるが、大会後の維持管理を問われたある競技団体幹部は「どう使うかは都が考えている」と当事者意識が希薄だ。

 ボート、カヌーの会場問題では「長沼案」のほかに埼玉県戸田市の「彩湖」を推す声もある。新たに浮上した韓国開催案は政治色が濃く、選手への配慮のかけらも見えない。「長沼」開催よりはるかに遠く、別の関係者は「誰も韓国で開催しようなんて思っていない。牽制(けんせい)だろう」と舞台裏を推し量る。「選手第一」を置き去りにして、混乱をここまで深めた都や組織委の責任は大きい。

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