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【論壇時評10月号】敗者の口から飛び出すリベラル衰退と陰謀論 都知事選が終わって… 文化部・磨井慎吾

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【論壇時評10月号】
敗者の口から飛び出すリベラル衰退と陰謀論 都知事選が終わって… 文化部・磨井慎吾

東京都知事選で落選が決まり、支援者らに頭を下げる鳥越俊太郎氏=7月31日夜(東京都港区) 東京都知事選で落選が決まり、支援者らに頭を下げる鳥越俊太郎氏=7月31日夜(東京都港区)

 左派系ジャーナリストがペンではなく選挙出馬を選んだ理由について「安倍政権の跋扈(ばっこ)を許しているのはペンとテレビでしょ。メディアが肝心のところを国民にちゃんと訴えないから、こうなるんでしょ。僕はペンの力なんか全然信用していません」。ネットやテレビの討論会への不参加は「選対の判断だから。『次これに出てください』という指示があって、それに従って出ていただけ」という具合で、投票した有権者が読めば戸惑うほど率直な責任回避に終始しており、ある種の選挙戦の内実を示す証言として貴重だ。

 かつて市民参加型ネット新聞の初代編集長を務めたこともある鳥越は、「ネットにそんなに信頼を置いていない。しょせん裏社会だと思っている」とも発言している。だが、このインタビューでの発言に怒った陣営関係者が反論文を発表するなど反響は大きく、放言が自身の政治的可能性を実質的に閉ざす形となった。ネットメディアの「ペンの力」が育っていることを示した記事とも言えるだろう。

 鳥越擁立で立候補断念に追い込まれた当事者が語る「宇都宮健児氏『鳥越さん、あれじゃあダメですよ』」(正論)は、出馬辞退の経緯を振り返り「私のもとには立候補を取りやめるべきだと様々(さまざま)な罵詈(ばり)雑言や批判が殺到しましたが、こうしたやり方が続く限り日本のリベラルに明日はないように思います」と、野党共闘に際し左派陣営内で生じた陰湿で非民主的な意思決定に苦言を呈する。

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