産経ニュース

【小池知事定例会見録】「保育従事者の所得は最大8万2000円分改善される」 空き家、空き部屋も活用

ニュース 政治

記事詳細

更新

【小池知事定例会見録】
「保育従事者の所得は最大8万2000円分改善される」 空き家、空き部屋も活用

待機児童問題の解消に向けた対策について説明する東京都の小池百合子知事=9日、東京都新宿区(寺河内美奈撮影) 待機児童問題の解消に向けた対策について説明する東京都の小池百合子知事=9日、東京都新宿区(寺河内美奈撮影)

 「それから、次に民有地、そして空き家などの活用を一層図っていく。ご承知のように、都内には82万戸、ピンキリでありますけれども、空き家、空き室があるわけでございまして、これを待機児童対策にも活用しようという、これは、私が以前から訴えていることでございますが、それらをどのような形で精査できるかを精査いたしまして、この案に結びつけたわけでございます」

 「そのために、不動産事業者、それから物件所有者の団体などがございます。そこと協議会を設置いたしまして、区市町村それぞれにございます物件を掘り起こしていく。その一層の協力をこういった団体に求めていき、そして、どこそこにどういう物件があるのかといったことを含めて連携をとるという、これを目的としたものでございます」

 「次でございますが、協議会と区市町村支援でございますけれども、今の空き家情報でありますが、区市町村に対しましては、空き家情報の収集、それから保育所の建設に当たりましてのコンサルティングなど、この関係団体と連携した取組に対して、財政支援等を行ってまいります」

「そして、次でありますけれども、第2の柱は、この保育を担っていただく人材の育成、そして何よりも確保、そして定着でございます。その支援策をご紹介させていただきます」

 「現在も、保育士さんたちの宿舎の借り上げ支援などがございますけれども、これは『採用後5年目まで』の職員となっているのですが、これは逆に言えば、5年過ぎた後に辞めてしまう人もいたりするのです。ですから、これを切れ目のないようにするということで、6年目以降の方も安心して続けられる、『6年目以降も、やはり保育士として続けていこう』ということで、やはり家の確保というのは、極めて重要。ですから、報酬として渡すのか、それとも積み上げるのか、それともお住まいの確保をするのかという観点から、リアルに考えるならば、これはとても効果があるのではないかと、このように考えたわけでございまして、6年目以降の方も安心して働き続けられる環境を整えるということで、これは都独自に対象を『全員』に拡大をしていくということでございます」

 「この取組によって、保育従事者の実質の所得は、最大で家賃分の8万2000円分改善されるということでございます」

 「それから、『利用者支援の充実』でございます。これが第3の柱になります。区市町村の保育コンシェルジュ、こちらを増員いたします。このコンシェルジュというのは、都独自のゆりかご・とうきょう事業の保健師さんたちとの連携を図ったもので、妊娠してから子育て期まで、継続した支援を行うというものでございます。フィンランドなどでは、『ネウボラ』というネーミングがついていたりしますが、そういったところから、同じ発想に立ってということでございまして、この方々の支援を継続して行うということでございます」

 「それから、区市町村が実施をいたします認証保育所などの認可外の保育施設の保育料の負担軽減、そのものでございますけれども、バウチャーと言っていいかと思います。この支援を行ってまいります」

 「そして、認可外保育施設の質の向上を図るために、巡回指導チームを編成してまいります。いろいろなベテランの方々もたくさんおられますので、こういった方々のチームを編成することによって、本当に安心・安全な保育が行われているかなどを巡回して、そして現場を指導するという、それらの役割を果たすこととなります。こうした取組によって、認可外保育施設の安全をより一層確保してまいりたい、そして、また利用者の方々の支援の充実も図っていきたいと考えております」

 「そして、これまで待機児童問題の解消のために、緊急対策をまとめてお話をしてきたわけでございますけれども、そもそも『女性に子育てなのか仕事なのか、さあどっちかを選びなさい』といったような二者択一を迫る社会というのは、少子化対策とか、いろいろ言っていますけれども、そもそもそこの基本が、意識と環境が十分整っていないと、こう言わざるを得ないと思います。よって、働きながら子育てしやすい環境づくり、これを進めていくためには、保育政策だけでなくて、労働政策、例えば長時間労働についての見直しであるとか、そういった全体としての環境をいかに整えるかということが、大変重要でございます」

 「そのためにも、都は、国に対しましても、育児休業制度の改革、それから保育所の規制改革・税制改革、この2点を働きかけていく考えでございます」

 「今日は、この後、夕方でございますが、国家戦略特区諮問会議がございまして、私もそちらに出席をすることとなっております。せっかくのチャンスがございますので、今申し上げましたように、国と東京都がうまく連携をしながら、少子化対策、子育て、待機児童対策、これらの国家的な課題、そして地域の重要課題をしっかりと連携して取り組む、そのことを要望してまいりたいと考えております」

 「そういった意味で、国の取組もされている中において、今日、このように補正予算を組ませていただいて、そして、それも年度内にその結果ができるだけ出るようなインセンティブなどを盛り込んでおりますので、逆に言えば、東京都は子育てがしやすいところになるということを、むしろ、スピード感を持って実現をしていきたいと思っております」

 「それから、意識の観点から申し上げますと、先ほども長時間労働ということ、これは日本では『長く働いて夜中までいるやつはよく仕事をやる、できるやつだ』という、そういう認識があるかもしれませんけれども、逆でして、むしろ生産性を上げるためには、いかにして効率よくそして快適な労働環境を確保するかというのは、極めて重要な課題になっております」

 「そこで、東京都として進めていくためには、『まず上司から変えなきゃだめでしょ』ということで、全ての管理職に『イクボス宣言』を宣言してもらうという、その段取りをとらせていただきたいと思っております。来週の月曜日に東京都庁の管理職に400人ほど集まってもらい、まず、そこで、私自身がイクボス宣言をする。そして、この400人の管理職のボスたちに、イクボスになっていただくということで、まずそこから始めていきたいと思います。ライフ・ワーク・バランスと申し上げておりますけれども、是非都庁から、ライフ・ワーク・バランスを、確実にしていく。そのために、やはり上司、皆さんのところもそうでしょう、上司が変わらないとなかなか変えられないと思いますので、そういった意味で、上司から変えていくということでございます」

 「ということで、このイクボス宣言、いろいろな工夫もしていきたいと思いますが、もっとも、私、いろいろなことを今都庁の職員に投げておりますので、残業がかえって増えているという現状かもしれませんが、いずれにしましても、大きな流れとしてライフ・ワーク・バランスをこの東京都庁で実現していきたいと思っております」

 「そして、ずっと一連のご説明をさせていただきましたけれども、STEP1で年度内に1万7000人分の保育サービスの整備、そしてそのSTEP2とすれば、『2020年に向けた実行プラン(仮称)』という、これから今後4年間の整備目標を設定するということ。それから、さらなる支援として、今度は本予算の方にこれらの考え方を盛り込んでいくということでございます」

続きを読む

「ニュース」のランキング