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【正論】比残留2世の「国籍取得」を急げ 日本財団会長・笹川陽平

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【正論】
比残留2世の「国籍取得」を急げ 日本財団会長・笹川陽平

 戦後70年、なお未解決の戦後処理問題がいくつかある。戦争の混乱で日本人の父と離れ離れになり、いまだに日本国籍を取得できていないフィリピン残留2世問題もその一つ。法律面や事実関係に争いの余地はなく、政府が決断すれば解決できる問題でもある。

 2世たちは既に老境にあり、国籍取得は「時間との戦い」になっている。これ以上、解決が遅れれば、国の責任の放棄になりかねず、政府の早期の決断を求めてやまない。

 《忘れ去られた悲劇の存在》

 フィリピン残留2世は、戦前、この国に移住した日本人男性と現地の女性の間に生まれ、戦争の混乱の中で母とともに現地に取り残された。当時は日本、フィリピンとも国籍法で「父系血統主義」を採っており、2世は生まれた時点で「日本人」となる。

 しかし父親の多くは旧日本軍に軍人、軍属として徴用され、戦死あるいは米軍による強制収容を経て強制送還された。多くの2世の父親の身元が分からず、判明した場合も父親の戸籍に2世の名前はなく、親子関係を証明できないまま無国籍状態にある。

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