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【中高生のための国民の憲法講座第88講】「人権」「基本権」の意味を考える 高乗正臣先生

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【中高生のための国民の憲法講座第88講】
「人権」「基本権」の意味を考える 高乗正臣先生

 憲法の中では、人権、基本的人権あるいは基本権という言葉が使われます。しかし、これらの言葉は時として混同して用いられたり、曖昧に使われたりする場合があります。今回は、その正確な意味について考えてみましょう。

 ◆憲法が制定される前から

 人権という語は、英語でいうhuman rightsの訳語ですが、実は日本国憲法の規定の中には用いられていません。憲法には、11条と97条に「基本的人権」という用語が見られます。今日では、この「基本的人権」と「人権」とはほぼ同じ意味で理解されています。

 そもそも、この「人権」という語は、憲法上の権利(つまり実定法上の権利)という意味で用いられるよりも、憲法が制定される以前から成立する人間の権利という意味で用いられることが多いのです。

 つまり、人権とは、すべての人間が人間である以上、当然に認められるべきもの、言葉を換えれば、人間が人間として本質的に有する国家以前の生まれながらの権利(自然権)と理解されています。その意味からすれば、人権は実際の憲法上の規定がなくても理念的に認められるものであり、それはすべての人間に等しく認められるべき権利だとされます。

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