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政府、デジタル教科書の無償配布解禁を検討

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政府、デジタル教科書の無償配布解禁を検討

 紙の教科書の内容に加え、音声や映像による説明などの豊富なコンテンツが利用できる「デジタル教科書」について、政府が義務教育課程における無償配布の対象とする検討を始めたことが14日、わかった。情報通信技術(ICT)の積極的な活用で、子供たち一人一人の能力や特性に応じた多様な教育を実現する狙いがある。来年度中に文部科学省を中心に専門家や有識者による検討会を立ち上げ、平成28年度までに結論を出す考えだ。

 各社が電子データの形で提供するデジタル教科書について、内容などを審査した上で一定の基準を満たすものは無償配布の対象となる「教科用図書」に指定。タブレットなどの情報端末で無償で利用可能とすることなどを想定している。現行の学校教育法ではデジタル教科書の位置づけが明確になっていないため、教科書検定制度の見直しや関連法の改正も視野に入れ議論を進める。

 電子黒板の普及などICTを活用した授業の拡大に伴って、教育の現場でもデジタル教科書の利用は広がりつつあるが、現状では小中学校で使用する紙の教科書のように、国が定める無償配布の対象とはなっていない。

 また、文科省が26年9月に公表した調査結果によると、デジタル教科書の全国普及率は24年度の32.5%から25年度は37.4%へと上昇したが、都道府県別では86.1%の佐賀県から8.7%の北海道まで格差がある。情報端末の配布やネットワーク構築に伴う予算の負担が大きく、導入をためらう自治体も少なくない。政府は、デジタル教科書を無償配布することで、全国的な普及を促す。

 デジタル教科書の普及に向けては、文科省と総務省がそれぞれ実証実験や研究事業を行い、その結果を踏まえた課題などを整理しているほか、IT企業などでつくる新経済連盟などからも規制改革会議に規制緩和の要望が出されていた。

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