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武器使用基準、国連標準に 他国や国連の施設警護など PKO参加の自衛隊

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武器使用基準、国連標準に 他国や国連の施設警護など PKO参加の自衛隊

 自民、公明両党が協議を進める安全保障法制に絡み、政府が国連平和維持活動(PKO)に派遣される自衛隊の武器使用基準を国連の標準に合わせる方針を固めたことが10日、分かった。国連や他国軍の施設を守るための武器使用などを新たに認める。政府はPKO協力法を改正し、PKO以外の人道復興支援などにも自衛隊を随時派遣可能にする方針で、こうした活動でも新たな武器使用基準を適用したい考えだ。

 昨年7月1日の安全保障法制に関する閣議決定では、PKOに参加する自衛隊に対し、「任務遂行型の武器使用」や、武装集団に襲われている遠方の非政府組織(NGO)職員などを救出する「駆け付け警護」を認めたが、具体的な基準には触れていなかった。

 政府は、PKOや人道復興支援活動の新たな任務として、▽要員・施設・物品の保護▽NGOなどの保護▽駐留、巡回、検問▽保護が必要な市民の救助-などを行えるようにする方針。これらの活動を行う際、国連PKOに参加する諸外国の部隊に共通する武器使用基準を採用する。

 具体的には、国連や他国軍施設の警護を行うための武器使用のほか、自衛隊の活動を妨害しようとしている武装勢力を排除する場合や、「(PKO部隊などに)拘束されている者の逃亡を阻止」する場合での武器使用も可能とする方向で検討する。武器使用には殺傷を目的とする危害射撃のほか、警告射撃、銃口を相手に向ける威嚇も含む。

 これまで海外に派遣された自衛隊の武器使用は隊員自身や、部隊とともに行動する国連職員らを守るための正当防衛のほか、武器防護のための武器使用に限定されていた。自衛隊が平成16~20年に派遣されたイラクでの人道復興支援活動では自衛隊が拠点の外に出る際にオーストラリア軍が自衛隊の警護を担当した。

 ただ、国際の平和と安定のために活動する他国軍を支援するための恒久法と、改正周辺事態法に基づく他国軍支援では、他国軍による武力行使との一体化を避けるため「任務遂行型の武器使用」は認めない。

 ■国連平和維持活動(PKO)協力法平成4年に成立。自衛隊の海外派遣を随時可能にする恒久法。武器使用は24条で自己や自己の管理下に入った者を守るため「合理的に必要と判断される限度で」認められているほか、自衛隊法95条に基づく「武器等防護」が可能。13年に武力を伴う国連平和維持軍(PKF)本体業務への参加凍結も解除されたが、自衛隊の参加実績はない。

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