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【よく分かる安全保障法制】(下)グレーゾーン事態、島を守り切れぬ現行法

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【よく分かる安全保障法制】
(下)グレーゾーン事態、島を守り切れぬ現行法

 日本の防衛法制には、集団的自衛権を行使できないほかにも「切れ目」が存在する。その代表的な事例が「グレーゾーン」と呼ばれる事態だ。自衛隊に防衛出動が命じられる有事とまでは言えないが、治安維持を担う海上保安庁や警察では対処できない隙間となっている。

 ■公明に配慮し見送りに

 漁民に偽装した外国の武装集団が日本の離島に上陸し、占拠した-。

 こうしたケースが発生した場合、わが国に対する武力攻撃ではないが、明白な主権侵害に当たる。だが、武装集団が上陸しただけでは、自衛隊に防衛出動が命じられることはない。

 自衛隊法には、一般の警察力で治安維持ができないと認められる場合は「治安出動」、海保による対処が困難なときは「海上警備行動」が定められ、自衛隊がこうした行動を取ることができる。

 だが、現在、治安出動と海上警備行動は閣議決定が必要となる。閣議を開いている間に事態が悪化する恐れがある。武装集団が離島に上陸したケースでは、自衛隊の奪還作戦に対抗するため陣地を構築したり、より強力な武器を新たに持ち込んだりすることが想定される。そうなれば、戦闘レベルが高まり、奪還任務が困難になりかねない。

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