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特定秘密保護法10日施行 専門家「一般人関わることない」「これで諸外国並みの情報管理」

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特定秘密保護法10日施行 専門家「一般人関わることない」「これで諸外国並みの情報管理」

 10日施行の特定秘密保護法は、外交や防衛などに関する国の機密をもらした公務員らに罰則を科す内容だが、一部では一般人が機密に触れただけで逮捕されるなど現実とかけ離れた主張も飛び交っている。実際には法施行で何がもたらされるのか。識者に聞いた。

 特定秘密は、安全に関する情報で(1)防衛(2)外交(3)スパイ行為など特定有害活動の防止(4)テロリズムの防止-に関わるもののうち、特段の秘匿の必要性があるものが該当する。

 「日本はスパイ天国といわれてきたほど、情報管理がずさんだった」。こう話す麗澤大の八木秀次教授(憲法学)は「国家存亡の危機に関わる重大機密を管理する法律がない方が問題だった。これで諸外国並みの態勢が整い、同盟国の信頼も得られる」とする。

 これまでも公務員には守秘義務があったが、同法は明確に重大な機密を定義付けた。拓殖大の潮匡人(まさと)客員教授(安全保障)は「民間人が現実に情報に触れるとは考えられず、仮に偶然聞いたとしても、犯意がないのに罰せられることはない」という。

 特定秘密は、外部有識者会議の意見を反映させた基準に従い、各省の大臣らが指定する。このため政府の恣意(しい)的運用や報道・取材の自由の制限に対する懸念の声も出ているが、八木氏は「守るのは国家の危機にかかわる情報。他国の例を見ても、取材が制限されるようなことはない」と話す。

 課題もある。機密を漏らした場合、米国の最高刑は死刑だが、日本は懲役10年だ。潮氏は「諸外国に比べ制度が複雑で罰則も緩くなっている。シンプルに機密を守る制度に変える方が望ましい」と指摘。帝京大の志方俊之教授(安全保障)は「特定秘密を指定する政治家らの認識が乏しければ、重要な情報を表にさらす危険もある。そうなると他国から信用を失い、二度と情報を得られない。国民も政治家を選ぶ際に十分に念頭に置く必要がある」としている。

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